「最近、顔がかゆくて困っている…」そんな悩みを感じたことはありませんか？それは湿疹やかぶれの可能性があります。湿疹やかぶれは、アクセサリーの金属や化粧品、洗剤など、身近な物質に触れることで皮膚に炎症が起こる病気です。放置すると、かゆみが強くなることもあるため、早めに医師の診察を受けましょう。
VERDE CLINICお茶の水では、湿疹やかぶれに対して、パッチテストを用いた原因物質の特定や、ステロイド外用薬を用いた炎症抑制治療など、症状に応じた治療を提供しています。初診からオンライン診療も可能です。御茶ノ水駅から徒歩3分というアクセスの良さで、忙しい方でも通いやすい環境です。ぜひ一度、ご相談ください。
湿疹・かぶれの概要
湿疹とかぶれは、皮膚に炎症を起こす赤みやかゆみ、ブツブツなどの症状が現れる皮膚トラブルです。湿疹とかぶれの主な違いは以下の通りです。
湿疹
- アトピー性皮膚炎や脂漏性皮膚炎など、体質やアレルギー反応が関係することが多い
- 原因物質が特定できない場合もある
- 症状が現れる場所が広範囲に及ぶことがある
かぶれ（接触皮膚炎）
- 特定の物質が皮膚に触れることで起こる皮膚の炎症
- 原因となる物質（金属、化粧品、洗剤など）が特定しやすい
- 原因物質がに触れた部分に限って症状が現れることが多い
両者とも、痒い部分を掻いてしまうと、その刺激でさらに炎症が悪化する、症状が慢性化する悪循環に陥ることがあります。そのため、適切な診断と治療が重要です。
湿疹の例として、アトピー性皮膚炎があります。これは、アレルギー体質の方がハウスダストやダニなどを吸い込むことで発症する顔や頭、ひじの内側、膝の裏など、体のさまざまな場所に症状が現れます。
一方、かぶれの例としては、ネックレスやピアスなどの金属、特定の化粧品、洗剤などに触ることで皮膚に炎症を起こす接触性皮膚炎があります。この場合、原因となる物質に触れた部分に症状が現れることが多いです。
湿疹やかぶれの症状が現れる場所と原因は人それぞれです。自己判断で市販薬を使用したり、放置したりしたりせずに、皮膚科専門医を受診し、適切な治療を受けることが大切です。早期の診断と治療により、症状の悪化を緩和し、快適な日常生活を取り戻すことができます。
対象となる方
湿疹やかぶれは、年齢や性別を問わず誰にでも起こり得る皮膚のトラブルです。しかし、特に以下のような人々がより影響を受けやすい傾向にあります。
- 乳幼児や子供
皮膚のバリア機能が未発達で、外的刺激に敏感です。乳児湿疹は生後1年以内の赤ちゃんによく見られます。
- 高齢者
加齢により皮膚が乾燥しやすくなり、皮脂欠乏性湿疹のリスクが高まります。
- アトピー素因のある人
アトピー性皮膚炎の患者は、皮膚のバリア機能が低下しているため、さまざまな刺激に敏感です。
- 特定の職業の人
美容師、調理師、清掃業者など、水や化学物質に頻繁に触れる職業の人は手湿疹のリスクが高くなります。
- アレルギー体質の人
特定の物質にアレルギーがある人は、アレルギー性接触皮膚炎を起こしやすくなります。
- 乾燥肌の人
皮膚が乾燥しやすい人は、皮脂欠乏性湿疹などのリスクが高くなります。
- 多汗症の人
汗をかきやすい人は、汗疱や異汗性湿疹のリスクが高くなります。
- 化粧品や香水を頻繁に使用する人
化粧品や香水に含まれる成分によって接触皮膚炎を起こすリスクがあります。
- 金属アレルギーのある人
アクセサリーや時計などの金属製品によって接触皮膚炎を起こすリスクがあります。
- 日光に敏感な人
光接触皮膚炎のリスクが高くなります。
湿疹やかぶれは、個人の体質や生活環境、接触する物質によって発症リスクが変わってきます。予防のためには、自分の肌の特性を理解し、適切なスキンケアを行うとともに、原因となる物質を避けることが重要です。症状が現れた場合は、早めに適切な治療を受けましょう。
効果
湿疹やかぶれは、適切な治療を行うことで、症状のコントロールが期待できます。
急性期の症状改善
- ステロイド外用薬による治療で、炎症やゆみは通常1〜2週間程度で軽減します。
- 抗ヒスタミン薬の内服により、かゆみは数日で改善することが多いです。
慢性期の管理
- 原因物質の除去と適切なスキンケアにより、2〜4週間程度で症状が安定することが期待できます。
- 完全な回復には個人差がありますが、3〜6ヶ月程度の継続的な治療が必要な場合もあります。
再発予防
- 原因物質を特定して回避することで、再発リスクを大幅に低減できます。
- 適切な保湿ケアを継続することで、肌のバリア機能が改善され、症状の再燃を防ぐことができます。
しかし、自己判断で治療を中断したり、間違ったケアを続けたりすると、症状が慢性化し、治療に時間がかかることがあります。医師の指示を無視して治療を中断したり、過度な戦場や不適切な民間療法の実施は避けるべきです。
これらの行動は、一時的に症状が改善したように見えても、炎症が根本から治っていないため、すぐに再発する可能性があります。また、乾燥が原因で湿疹が悪化しているにもかかわらず、保湿を怠ると、いつまでも症状が改善されないという悪循環に陥ります。
治療の効果を最大限に引き出し、再発を防ぐためには、医師の指示を守り、根気強く治療を続けること、定期的に診察をすること、症状が悪化した場合はすぐに医師に相談することが重要です。
湿疹とかぶれの原因や症状、体質は人それぞれ違います。自分流の治療に頼らず、皮膚の専門家である皮膚科医に相談し、自分に合った最適な治療法を見つけることが、健康な肌への近道と言えるでしょう。適切な治療と継続的なケアにより、多くの患者さんが症状の改善を実感し、快適な日常生活を取り戻しています。
施術方法
湿疹やかぶれの治療は、原因や症状、そして患者さん一人ひとりのライフスタイルによって、最適な方法が異なります。その症状にぴったり合う治療法を見つけることが重要です。
Verde Clinicお茶の水では、患者さんのお悩みを丁寧に伺い、医学的な根拠に基づいた適切な治療法を提案させていただきます。
施術の流れ
Verde Clinicお茶の水では、湿疹・かぶれの施術を、以下の流れで行っています。
1.問診票の記入
まずは、問診票に現在の症状や、いつから症状が出始めたのか、過去にどのような治療を受けたことがあるのかなどについてご記入いただきます。これは、医師が患者さんの症状を理解し、適切な治療法を選択するために非常に大切な情報となります。
⒉医師による診察
問診票の内容を踏まえて、医師がさらに詳しくお話を伺います。「いつから症状が出始めたのか」「どのような時に症状が悪化するのか」「これまでどのような治療を受けてきたのか」など、些細なことでも構いませんので、お気軽にご相談ください。特に、症状が出始めた時期や状況、過去の治療経験などは、原因を特定する上で重要な手がかりになります。
⒊検査
湿疹・かぶれの原因を特定するために、視診や触診などの診察に加えて、必要に応じて皮膚の状態を詳しく調べる検査を行います。顕微鏡検査では、皮膚を採取して顕微鏡で観察することで、ダニや真菌（カビ）が原因で起こる皮膚炎かどうかを調べます。また、パッチテストでは、特定の物質を皮膚に貼り付けて反応を見ることで、接触皮膚炎の原因物質を特定します。場合によっては、血液検査でアレルギーの原因物質を調べることもあります。
⒋治療
湿疹・かぶれの原因や症状、そして患者さんのライフスタイルに合わせて、最適な治療法を選択します。治療法としては、炎症やかゆみを抑えるためのステロイド外用薬や保湿剤の使用、かゆみを抑えるための抗ヒスタミン薬などの内服薬の使用、アレルゲンを特定するためのアレルギー検査、生活習慣の改善指導などがあります。ステロイド外用薬は、その種類や強さ、使用部位、使用頻度などを適切に調整することで、効果を最大限に引き出し、副作用のリスクを最小限に抑えることができます。
⒌治療後の説明
治療後、症状の変化や日常生活での注意点などについて、わかりやすくご説明いたします。ステロイド外用薬を使用する場合には、その効果と副作用、正しい使い方などを丁寧に説明します。また、日常生活で気を付けるべきことや皮膚を清潔に保つ方法、適切な保湿方法、症状を悪化させる可能性のある刺激を避ける方法などもアドバイスさせていただきます。
施術によるリスク
湿疹・かぶれの治療は一般的に安全性が高いですが、治療法や薬の種類によっては下のようなリスクが生じる可能性があります。
副作用
ステロイド外用薬は湿疹・かぶれの治療薬として広く使用されています。適切に使用すれば安全性は高いですが、長期使用や強力な製剤の広範囲使用には注意が必要です。主な副作用には次のようなものがあります。
- 皮膚が薄くなる
- 毛細血管拡張
- 局所の発疹（ニキビ様）
アレルギー反応
治療に使用する薬剤や成分に対するアレルギー反応を起こす可能性があります。アレルギー反応の症状は多岐にわたり、以下のようなものがあります。
- 皮膚の発疹やゆみ
- 呼吸困難
- 意識障害
症状の一時的な悪化
治療開始直後に症状が一時的に悪化することがあります。例えば、ステロイド外用薬を使い始める時にかゆみが増強する場合があります。これは薬の効果が十分に発揮されるまでの一時的な反応であることがほとんどです。
Verde Clinicお茶の水では、これらのリスクを最小限に抑えるため、患者さん一人ひとりの症状や体質に合わせた安全性の治療法を選択しています。
注意事項・禁忌
湿疹・かぶれの治療を受ける際には、以下の点にご注意ください。
- 妊娠中の方や授乳中の方
薬の影響が赤ちゃんに及ぶ可能性があるため、治療を受ける前に必ず医師に相談してください。使用できる薬の種類が限られる場合もあります。
- 自己中断はしない
治療中に症状が悪化したり、新しい症状が出現したり、気になることがあれば、自己判断せずに、すぐに医師にご相談ください。特に、ステロイド外用薬は、自己判断で急に使用を中止すると、症状が急激に悪化することがあります。
- アレルギー体質の方
過去に薬や食物でアレルギー反応が出たことがある方は、事前に医師に伝えてください。
施術後のケア方法
湿疹・かぶれの治療後のケアを適切に行うことで、症状の再発を防ぎ、健康な皮膚を保つことができます。
- 清潔を保つ
湿疹・かぶれがあると、皮膚のバリア機能が低下し、細菌やウイルスが侵入しやすくなっています。そのため、患部を清潔に保つことが大切です。ただし、ゴシゴシこすったり、熱いお湯で洗ったりすると、皮膚への刺激となり、症状が悪化することがあるので注意しましょう。ぬるま湯で優しく洗い、タオルでやさしく押さえるようにして水分を拭き取ることが大切です。
- 保湿
湿疹・かぶれがあると、皮膚のバリア機能が低下し、乾燥しやすくなります。乾燥すると、かゆみが強くなり、さらに掻いてしまうことで、症状が悪循環してしまうことがあります。そのため、保湿剤をこまめに塗って、皮膚の乾燥を防ぐことが大切です。保湿剤は、入浴後や就寝前など、皮膚が清潔な状態で塗るようにしましょう。
- 生活習慣の改善
睡眠不足や栄養バランスの偏り、ストレスなども、湿疹・かぶれの悪化要因となります。睡眠不足は、免疫力を低下させ、皮膚のターンオーバー（新陳代謝）を遅らせるため、湿疹・かぶれの症状が悪化しやすくなります。栄養バランスの偏りは、皮膚に必要な栄養素が不足し、バリア機能が低下する原因となります。また、ストレスは、自律神経のバランスを崩し、免疫機能を低下させることで、湿疹・かぶれの症状を悪化させることがあります。規則正しい生活習慣を心がけ、十分な睡眠をとり、バランスの取れた食事をしましょう。また、適度な運動や趣味など、ストレスを解消する方法を見つけることも大切です。
これらのケアを継続的に行うことで、健康な肌を維持することができます。
よくある質問
湿疹とかぶれについて、よくある質問を以下にまとめました。
Q1.湿疹とかぶれの違いって何ですか？
湿疹とかぶれの大きな違いは、その原因にあります。
湿疹は、アトピー性皮膚炎や脂漏性皮膚炎など、体質やアレルギー反応が関係していることが多く、原因物質が特定できない場合もあります。アトピー性皮膚炎は、ハウスダストやダニ、食べ物などが原因となることもあれば、乾燥やストレス、汗などが原因で悪化することもあります。さまざまな要因が重なって症状が現れるため、原因を特定することが難しい病気です。
一方、かぶれは「接触皮膚炎」とも呼ばれ、特定の物質が肌に触れることで起こる皮膚の炎症を指します。原因となる物質としては、金属、化粧品、洗剤、ゴム製品、植物など、実にさまざまです。
Q2.湿疹やかぶれの症状にはどのようなものがありますか？
主な症状には、かゆみ、赤み、腫れ、ブツブツ（丘疹）、水ぶくれなどがあります。症状が進行すると、ただれや皮膚の剥がれが生じることもあります。
Q3.湿疹やかぶれの原因は何ですか？
外的要因としては、化学物質、金属、植物、洗剤などがあり、内的要因としては、アレルギー体質、皮膚の乾燥、ストレスなどが挙げられます。
Q4.湿疹やかぶれの予防法はありますか？
予防法としては、以下のようなものがあります。
- 肌を清潔に保つ
- 適切な保湿ケアを行う
- 刺激物質を避ける
- 手袋を使用するなど、皮膚を保護する
Q5.湿疹やかぶれの治療法は何ですか？
治療法には以下のようなものがあります
- 原因物質の特定と回避
- ステロイド外用薬の使用
- 保湿剤の使用
- 抗ヒスタミン薬の内服(かゆみが強い場合)
症状が改善しない場合は、皮膚科医の診察を受けることが重要です。
参考文献
- Scheinman PL, Vocanson M, Thyssen JP, Johansen JD, Nixon RL, Dear K, Botto NC, Morot J and Goldminz AM. “Contact dermatitis.” Nature reviews. Disease primers 7, no. 1 (2021): 38.