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ニキビ治療について
ニキビは毛穴の詰まりや皮脂分泌の増加、アクネ菌の増殖、炎症などが複合的に関与して発生します。
思春期だけでなく、大人になってからの「大人ニキビ」もあり、生活習慣やホルモンバランス、スキンケア習慣などが影響します。
ニキビの種類
- 面皰(コメド):毛穴が詰まった状態。白ニキビや黒ニキビ。
- 炎症性ニキビ:赤く腫れた状態のニキビ。赤ニキビ。
- 嚢腫性ニキビ:皮膚の奥で大きく腫れ、硬くしこりになる重症型。
内服治療
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抗生物質(自費診療・当院採用あり、一部保険診療)
炎症性ニキビ向け。アクネ菌の増殖を抑えて炎症を軽減。短期間使用し、赤みや腫れを早く引かせます。 -
ビタミン剤(自費診療・当院採用あり、一部保険診療)
あらゆるニキビの補助療法。皮脂分泌の抑制、肌代謝の改善、炎症や色素沈着予防をサポート。
当院では以下のビタミン製剤を自費で処方しています。
・シナール配合錠(ビタミンC+パントテン酸カルシウム):抗酸化・色素沈着予防
・ピドキサール(ビタミンB6):皮脂分泌調整
・ユベラ(ビタミンE):抗酸化・血流改善
・ハイチオール(L-システイン):皮膚のターンオーバー促進・色素排出促進 -
ホルモン治療(低用量ピル・抗アンドロゲン剤)(当院採用なし)
女性のホルモンバランスによる反復性ニキビ向け。男性ホルモン作用を抑えて皮脂分泌を減らし、ニキビの再発を防ぎます。
外用治療
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過酸化ベンゾイル(BPO)(保険診療)
炎症性ニキビ・面皰に有効。アクネ菌を直接殺菌し、角質を剥がす(ピーリング)作用で毛穴詰まりを改善し、新しいニキビをできにくくします。 -
アダパレン(保険診療)
面皰・軽度炎症性ニキビ向け。毛穴の角化を正常化して毛穴詰まりを改善し、新しいニキビをできにくくします。 -
抗生物質外用(アクアチム®:ナジフロキサシン)(当院採用あり)
炎症性ニキビ向け。アクネ菌を殺菌して赤みや腫れを抑えます。保険診療でも処方可能。 -
トレチノイン(自費診療・当院採用あり)
面皰・色素沈着予防に有効。ターンオーバーを促進し、毛穴詰まりを改善。炎症後の色素沈着やニキビ跡予防にも役立ちます。 -
ビタミンC誘導体ローション(自費診療・当院採用あり)
軽度の面皰・予防向け。皮脂分泌抑制や抗酸化作用で新しいニキビの発生を抑えます。
施術治療
ピーリング系
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ケミカルピーリング(当院採用あり:サリチル酸マクロゴール)
面皰・色素沈着・予防向け。毛穴の古い角質や皮脂を取り除き、毛穴詰まりを改善。皮膚のターンオーバーを促進して色素を排出させる。定期施術で再発予防や肌質改善に有効。
水流ピーリング系
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ハイドラジェントル(当院採用あり)
毛穴汚れ・皮脂の多い肌向け。ピーリング剤による水流と吸引で毛穴の汚れや余分な皮脂を除去し、皮膚表面を清潔に保ちます。ピーリング後の有効成分浸透も促進。
レーザー系
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レーザーフェイシャル(当院採用あり)
炎症性ニキビ・皮脂過多肌向け。ロングパルスアレキサンドライトレーザーを低出力で照射し、アクネ菌を殺菌、また皮脂腺の活動を抑制。 -
光治療(IPL、LEDなど)(IPLは当院採用あり:ルメッカ)
炎症性ニキビ向け。アクネ菌を殺菌し炎症を軽減。LEDは赤色光(炎症軽減)や青色光(殺菌)を使い分け。
生活習慣・スキンケアの見直し
- 睡眠・食事・ストレス管理でホルモンバランスを整える
- 低刺激・ノンコメドジェニック化粧品の使用
- 洗顔は1日2回、こすらず優しく
注意点
- 自己判断でつぶすと色素沈着や瘢痕化の原因になりやすい
- 炎症が強い場合は早期の医療介入が重要
- ニキビ跡の治療は、炎症が落ち着いてから開始